中国語、正念場

 

ジェットコースターは世界中どこでもテーマパークの花。

 

 マレーシアからシンガポール戻るとき、一つトラブルが。シンガポールの入国審査で、

「そこのお二人、帰りの飛行機の切符を見せてください。」

と言われた。「そこのお二人」とは僕と妻のこと。シンガポールに入国させてしまって、居座られたら困るので、確実にシンガポールを立ち去ることを証明しなければならないようだ。最近はEチケットなので、印刷さえしていない。携帯メールの中に入っている。ところが、運悪く、僕の携帯はバッテリー切れ、妻の携帯のSIMはシンガポールでは使えない。幸い、息子の携帯経由で、妻の携帯がインターネットにつながって、事なきを得た。「旅行中は、常に航空券を持ち歩かないといけない」また一つ学んだ。

 翌日の日曜日、昼過ぎに息子のコンドに行く。エンゾーはお昼寝の最中で静か。ちょうど、ワールドシリーズの最終戦。息子が中継を見ている。ドジャースが劇的な逆転勝利を飾る。山本選手が今日も投げていた。

 ワールドシリーズを見ている間に、激しい雨が降り出した。一昨日辺りから、湿度が異常に高く、雷鳴が聞こえていたりしたが、いよいよ雨期が始まったようである。

「今日はHさんたちが、晩御飯をご馳走してくれるって。」

今日も、夕食当番は免れたようだ。

 五時半に、Hさんたちのコンドのすぐ近くの「酔花林」(ズェイホアリン)というレストランに行く。門構えが超立派、結構高そうなレストランである。エンゾーはもう一組の祖父母に、僕に書いてもらった絵を見せている。「新的(シンダ)」(新しいの)と、ちゃんと中国語で説明している。

 そこのお料理は本格的。どれも上品な味。蟹も美味しかったが、白身の蒸し魚が素晴らしかった。おそらく汽水魚であるのに、全然臭みがない。醤油にちょっと味醂を足しただけのたれも秀逸。その他ダックもあり、豆腐もあり、正に山海の珍味。ゾーイがイタリアで買ったワインを持ち込んでいた。(そんなこともできるんだ)

 夕食の後、息子夫妻はエンゾーを寝かさないといけないとのことで、先に帰り。僕と妻はHさんのコンドに行った。午後スコールがあったが、このところ暑い日が続いた中での雨、辺りは蒸し風呂状態。湿度百パーセント。写真を撮ろうとしても、カメラのレンズがすぐ曇ってしまう。風呂の中?

 いつもは、会話に詰まれば、息子がゾーイに助け舟を求められるが、その日は、Hさんご夫婦と、僕たち夫婦だけ。何とか、彼らの英語と、僕たちの中国語で会話をつながなければいけない。正に、中国語の正念場。同点で迎えた最終回である。それから一時間半、僕と妻は、中国語のあらゆる知識を総動員して、何とか会話を続けた。やっぱり、外国語は、こんな状態に追い詰められないと上手にならない。お世辞でも嬉しい奥さんの一言。

「あんたたち、中国語、上達したね。」

 

山海の珍味に舌鼓を打つ人たち。

 

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