コントラスト・セラピー

「熱帯雨林」の中を征くエンゾーとゾーイ。
金曜日、息子と嫁が休みを取ってくれた。エンゾーも幼稚園を休んで、僕たちは、新しくできたという、「アジア熱帯雨林パーク」に行った。そこは、動物園と植物園とフィールドアスレチックを一緒にしたような場所。「ジャングリア」ではないが、熱帯雨林をベースにし、順路を辿っていけば、色々な熱帯の動物や植物を見ることができ、アクティビティーも出来るという場所。それなりに楽しめ、エンゾーもはしゃいでいた。しかし、この日も結構蒸し暑く、三時間ほどでかなり疲れた。昼過ぎには僕たちは町に戻った。
昼食に「肉骨茶」(バクテー)の店に行った。バクテーとは、豚のあばら骨をじっくり煮込んだスープである。日本の豚骨スープとほぼ同じ作り方。味も似ていて、豚骨ラーメンの好きな僕の口に合う。
「『肉骨茶』と書いて、なんで『バクテー』やねん。」
と最初思った。北京語で広東語でもそんな発音はしない。調べてみると、これは福建の発音だという。福建省で始まったらしいが、今はシンガポールやマレーシアで人気があり、町の至る所にバクテーの店や屋台がある。この「豚骨スープ」、何と朝ご飯の定番だという。昔の肉体労働者たちは、朝に安く買ってきた豚の骨からでたスープを飲んで、仕事に出かけたという。スタミナが付きそう。ちなみに「油条(ヨウティァオ)」という細長い揚げパンか、白米を浸して食べる。
息子のコンドで少し昼寝をする。三時半ごろ、息子が、
「パパとママ、お風呂に行こう。」
と言い出した。連れて行かれたところは、エンゾーの通う幼稚園のすぐ近くにある、「コントラスト・セラピー」の場所だった。コントラスト・セラピーとは「温かい刺激と冷たい刺激を交互に身体に与える療法」と言うことらしい。受付で金を払い、水着とタオルをもらって中に入る。更衣室で着替えて、浴室に入ると、
「普通のお風呂屋さんやん。」
ガラス張りのサウナがあり、温かい浴槽、水風呂がある。何の変哲もない銭湯。変わっているところと言えば、水着を着て入ること、男女混浴であることくらい。若いお姉さんたちも結構来ている。いくら水着を着ていると言え、若い女性と一緒にお風呂に入るのは変な気分。最初サウナに十五分くらい入り、たっぷり汗をかいてから水風呂に入る。
「ギャア〜〜〜〜!ちびたい!」
水風呂の温度は、ひとつが五度、ひとつが十度だった。十度の方でも、身体が痺れ、一分と入っていられない。慌てて上がると、身体に付いた水滴が、氷の粒のように感じられる。息子は「五度」のほうに、「涼しい顔」で、十分くらい浸かっている。冷水の中では、脈拍と呼吸が抑制され、眠っているときと同じような、疲れを取る効果があるという。呼吸法を会得すると、冷たい水の中でも平気とのこと。息子に感想を聞かれる。僕は答える。
「タイタニックの乗客の気持ちがよく分かった。」

これが「バクテー」、揚げパンを浸して食べると美味しい!エンゾーはつけ麺にしている。