駅

ウィーン中央駅行の特急列車。間もなく発車。
王宮の周辺は、一つの独立した町のようになっていた。通りがあり、店があり、教会があり、庭園があり・・・ 王宮の内部は今でも使われているようで、一部しか見学できない。教会の中のステンドグラスが美しい。庭園を散策する。緑が美しい。
一通り見終わった後、僕は次の目的地に向かった。「プラハ中央駅」である。先ほど、ハンブルクから列車でプラハまで来た、ドイツ人カップルとの会話でも書いたが、僕は結構鉄道が好き。「おたく」の部類に入るかも。家では、過去四十年くらいの「JTB時刻表」を貯め込んでおり、時々、旅に出るわけでもないのに、時刻表を「読んで」いる。
「見覚えのあるレインコート 黄昏れの駅で 胸が震えた」
竹内まりやの「駅」、僕の一番好きな歌かも知れない。(あんまり関係ないか)
王宮から坂道を降り、地下鉄の「緑の線」に乗り「博物館前」で乗り換え、「中央駅」で地下鉄を降りた。昼間なのに、地下鉄は結構混んでいる。
「知らん町で、さり気なく地下鉄に乗る。地元に溶け込んでる、この気分がええんや。」
などと、一人で悦に入っている。乗っている女性を観察するが、ポーランドほどでないにしろ、結構きれいな顔立ちの人が多い。
中央駅は、近代的なものに建て替えられたらしいが、古い駅の一部分が保存ざれている。古い駅のドーム型の天井を見ると、東京駅のドームを思い出す。ホームに行ってみると、ウィーン行の特急がまさに発車しようとしていた。行き先に、「ウィーン」とか、エキゾチックな名前が出ているだけで、何となくウキウキしてしまう。昔、京都駅で金沢行の列車を待っていると、「トワイライトエクスプレス」が入ってきた。目の前に停まった車両の行き先が「札幌」になっていた。それだけで、僕は何だか嬉しくなったのを覚えている。「トワイライトエクスプレス」は乗ることないままに、廃止されてしまったが。「駅」は僕にとって、ちょっとノスタルジックな、旅情を掻き立てられる場所である。
中央駅から地下鉄でホテルに戻る。地下鉄路線の構成はだいたい覚えたし、もう問題なく乗れる。プラハにはもう一つ、重要な公共交通機関があった。「トラム」、「路面電車」である。その路線は、地下鉄に比べ、もっと複雑で手強そうである。
「明日はトラムを楽しもう。」
と心に決める。明日は最終日だ。
ホテルでシャワーを浴びた後、夕食のためにまた外に出る。今度は地下鉄で、またまた旧市街まで行ってみる。迫りくる黄昏の中での景色は、また昼間と違う風情がある。辺りが暗くなるにつれ、窓の中の明かりが輝きを増す。「ロマンチックなプラハの夜」に、僕が食べたものは中華料理店でダック。
「そやかて、食べたかったんやもん。しゃあないやろ。」

チェコ国鉄の列車はブルー。