カレーとひじき

 

久々に訪れた東寺の「弘法さん」。

 

一週間の京都滞在中に、何人かの友人たちに会った。最初に会ったのは、高校の同級生のY子さん。学校で働いておられた期間が長く、現在も京都市内の小学校で事務をしておられる。 僕も、一応教師の端くれなので、「学校ネタ」、「学校あるある」で盛り上がる。今回、僕は、学期の最後の授業が終わったとたんに病気になったが、これは「先生あるある」とのこと。学期が終わったとあん、気が抜けて、体調を崩す先生は多いらしい。彼女の働くのは小学校、給食がある。先生は、子供たちと一緒に、教室で給食を食べるとのこと。

「たいへんやなあ。せめて、飯くらい、スマホいじりながら、一人で食いたいよなあ。」

と思ってしまう。

「で、給食のお味は?」

「まあまあいける、でもねえ。」

「でも?」

「『おかず』の組み合わせが滅茶苦茶なのよ。例えば『カレー』と『ひじき』が一緒に出てくるの、困るよねえ。」

確かに。「うどん」と「ヨーグルト」、「スパゲティー」と「キンビラゴボウ」が一緒に出てきたらちょっと困る。ひとつひとつは美味しいということなので、もうちょい、組み合わせを工夫してほしいよね。

 いつものように、従妹のSちゃんにも会った。一緒に「弘法さん」に行くことに。「弘法さん」とは、毎月二十一日ある東寺の縁日である。毎月二十五日に行われる「天神さん」と双璧をなす京都の行事。天気のいい二十一日、Sちゃんと京都駅で待ち合わせて、歩いて東寺へ向かう。JRや新幹線から見える、京都を代表するお寺である。

 東寺に向かって、八条通りを歩いていると、

「これから、『行列の出来るコロッケ屋』の前を通るで。」

へえ〜、最近京都では色々な店の前に行列ができているが、「コロッケ」とは初めて聞いた。厳密に言うと、お肉屋さん。帰り道で買って帰るということで、最初は素通りして、東寺の正門から境内に入る。中は、小さなお店と、大勢の人で、ごった返している。陶器類、衣類、台所用具、食べ物、お漬物、古道具、おもちゃ・・・

「これがなくても、絶対に暮らしには困らない物ばかり、売ってるねえ。」

そう、言いながら冷やかして歩く。昼過ぎに、北門から出て、例のお肉屋の前を来る。

「コロッケ4つ、ハムカツ4枚、豚カツ4枚・・・」

Sちゃんが注文している。店の表で待つこと約三十分。彼女の買った物が入ったアツアツの袋が渡される。近くのバス停のベンチに座って、揚げたてのコロッケを食べてみる。

「どう?」

「ちょっと脂っこいけど、味は悪くない。」                                                                                             

 

「行列のできる」コロッケ屋さん。八条通りにある。

 

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