朝からラーメン

 

常々、僕は朝からラーメンを食べる同志を募っていた。見つかって嬉しい。

 

 雨が止んだので、海岸を散歩してみる。ホテルのプライベートビーチになっているが、今日は波が高く、風も強くて泳げそうにない。海岸にはずっと「遊泳禁止」の赤い旗が立っている。トラフグとか、奇妙な魚が砂浜に打ち上げられている。海岸から石段を上がって、ホテルの敷地を散歩してみる。波の音の聞こえるレストランがある。プールが幾つかあるが、客が少ないので、開いているのは管理棟の下の六角形のプールだけ。図書室がなかなか落ち着いて良い感じ。ここでノンビリと本を読んで過ごすのも悪くない。六角形のプールで少し泳いでから部屋に戻る。冷蔵庫を開けてビールを飲む。シンガポールではずっとご当地の「タイガー・ビール」を飲んできたが、ここではタイ製の「シンハ・ビール」だ。どちらも悪くない。その日は、浜のすぐ傍のレストランでタイ料理のフルコースで夕食。民族音楽を聴きながらの食事だった。

 翌朝は八時に起きて、妻と一緒に、まずプールへ行って泳ぐ。今日は、雲が切れて太陽が顔を出している。朝起きるとすぐに、ホテルの近くのレンタカー屋へ電話。二日間車を借りる段取りをする。九時にホテルまで車を持ってきてくれるという。

朝食にラーメンがあるのに感激。麺は、黄色くて縮れている中華風のものか、白くて真っ直ぐなタイのものを選ぶことが出来る。今日は中華風を選ぶことにする。トッピングも選ぶことができる。チャーシューと豆腐を乗せてもらう。

「ほら、朝からラーメン食べるのん、僕だけとちゃうやろ。」

と妻に言いながら食べる。あっさりしたスープで、朝飯には最高。朝から食べたラーメンの感慨に浸っていると、

「ミスター・カワイ、レンタカーの方が来られてます。」

と呼ばれる。フロントへ行き、レンタカー屋のお兄ちゃんから鍵を受取る。呼びにきてくれたホテルの女性従業員もそうだし、このレンタカー屋のお兄ちゃんもそうだが、タイの人って、男性も女性も細い。インドのように太った人がほとんどいない。何故だろう。

 十時ごろからレンタカーを運転して、プーケットタウンに向かう。ホリデーでレンタカーを運転するのは、うちの家族ではいつもお父さんのお仕事。僕がハンドルを握る。朝天気が良かったと思ったら、一天にわかにかき曇り、激しい雨となる。雨で視界が悪いのと、タイ語の標識が読めないのに苦労しながらも、四十分ほどでプーケットタウンの街中に入る。

近くに高校があるらしい。授業時間が終わったのか、大勢の高校生たちがスクーターに乗って走っている。そこの学校の制服、女子生徒は白いシャツに紺のタイトスカート、男子生徒は同じ色のズボン。女子生徒はその制服でスクーターに乗っている。前に乗っている子はまだよいのだが、後ろの子なんかはタイトスカートの足をガッツリ開いてバイクにまたがっている。バイクの後ろで、横座りになって携帯をいじくっている子もいる。もちろん皆ヘルメットなんかかぶっていない。大胆不敵というか、太腿素敵というか、やりたい放題のタイのスクーター娘たちだった。

 

タイトスカートでバイクに跨るという、離れ業を見せるタイの女子高生。

 

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