韓国人の辛いもの好き

 

英国では昼休みに散歩してるけど、京都でも毎朝鴨川の畔を散歩。ジョギング通勤の人も結構いる。

 

韓国人もきみたちインド人と同じように辛い味が好きだね。でも、きみはインド人なのに辛いのが苦手なんだよね。飛行機の中で出た「ビビンバ」には、チューブに入った「コチジャン」、唐辛子のペーストが一本付いているんだけど、お代わりしている人もいる。ヒエ〜、見てると、ご飯は見事に真っ赤っか。僕も辛い料理が好きだけど、韓国の皆さんの辛いもの好きは尋常じゃない。

ソウル行きの飛行機はガラガラ。やったあ〜。乗る前におかしいと思ったんだよね。だって飛行機の出るB三十三番ゲートに余り人がいないんだもの。二百五十人以上乗れるボーイング七七七に乗客は百人も乗っていなかったと思う。お陰で僕は三席独占で、横になってグッスリ眠れた。航空会社にはアンラッキーだけど、僕にはラッキ〜。

翌日の午後にソウルに着くと、何か変な感じ。だって、周囲が皆アジア人なんだもの。そう思わない?英国に住んでいて、インドに帰ると、周囲が皆インド人。それって、最初違和感ない?。

ソウルで待っている間に、「キムチラーメン」を食べた。キムチってのは辛い野菜の漬物で、「ラーメン」てのはスープの中に入ったヌードルなの。ヌードルの上にキムチとゆで卵が乗っている。飛行機での長旅の後、温かくて、汁気のあるものをチュルチュル食べる、これまた美味しいんだよね。

三時間ほど待って、大阪行きの飛行機に乗った。今度は打って変わって満席だったけど、どうせ一時間半ほどのフライト、混んでようが空いてようが関係ない。大阪に着いたときにはもう夜。何時ものように、乗り合いタクシーに迎えに来てもらって、京都の母の家に向かったの。母の家に着いたときにはもう十一時半。でも母は起きて待っていてくれた。前回日本へ帰ったのは去年の十月で、母の家の敷居を潜るのは半年振り。でも、ちょっと海外に行っていて、数週間ぶりに帰ってきたような気がした。

翌日から、僕は「目的」達成のために、準備を始めた。まず「コメディー」切符を取らないといけない。「コメディー」って言っても色々あるんだけど、今回僕が狙っていたのは大阪の「落語」シアターと、京都の「吉本新喜劇」シアター。それ何って?まあ、順番に説明するから。

三月二十一日に大阪の「天満天神繁盛亭」って落語専門の小劇場へ、落語を聴きにいくことにしたの。チケットはインターネットで取れる。それと、京都に着いた翌々日、高校のころの同級生数人と会って、飲みに行ったんだけど、

「誰か『吉本新喜劇』を一緒に見に行こうよ。」

と誘うと、ひとりの女性が賛同してくれて、三月二十七日に京都の「祇園花月」って劇場に、彼女と一緒に行くことになったの。

 二番目の「目標」の「お風呂」なんだけど、京都に着いた翌日から、京都にいる間は毎日夕方、銭湯「船岡温泉」に通う。そして、母と一緒に行くために、有馬温泉っていう神戸の近くある温泉リゾートのホテルを予約した。金沢の義父母に電話して、僕が遊びに行くとき、どこか銭湯に連れて行ってくれって頼んでおいたの。準備はぬかりなく着々と進んでる。

 

落語シアターの入り口で。着物姿の女性ってこんなとき良い雰囲気を出すよね。

 

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